2021年3月、ボルボは「XC40 Recharge(リチャージ)」をベースに生み出したボルボ初のピュア・エレクトリック・クロスオーバー「C40 Recharge(リチャージ)」を発表しました。

 流麗なクーペのようなルーフラインのデザインだけでなく、オンライン販売や斬新なサブスクリプションプログラム(車両代金のほかに任意保険料も含まれる料金が定額で、契約後3カ月が過ぎれば追加料金なしで解約もできるとされるシステム)などでも話題をさらった1台です。

 発表と同時に予約が開始され、期待を寄せる人々は500ドル(約5万5000円)の手付金を支払い、予約登録を済ませています。しかし実は、その時点では正確な販売価格が公表されていませんでした。

 そしてこのたび、ついに2022年モデルの「C40リチャージ」の販売価格が最低で5万9845ドル(約657万円)となることが発表されました。

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 その「C40 リチャージ」の姉妹車に当たる「XC40 リチャージ」の2022年モデルには、、「Plus(プラス)」と「Ultimate(アルティメイト)」という2種類のトリムラインが用意される予定ですが、「C40 リチャージ」はラグジュアリーな「Ultimate」のみの展開となるようです。

 「C40 リチャージ」にはパノラミック・ムーンルーフや、プレミアム・オーディオシステム、そして360度カメラなどが追加機能として装備されています。

 アメリカで発売されるボルボの2022年モデルのEV(電気自動車)には、充電インフラに特化したエレクトリファイ・アメリカ社との提携によって、250kWhの無料充電の権利が付属することになっています。ですがその特典は、購入後3年以内に使用する必要があるとのこと。さもなくば、エレクトリファイ・アメリカ社の「Pass+」プログラムの年会費1年分をボルボが負担してくれるサービスを受けることができない仕組みになっています。

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画像左が「C40 Recharge」、画像右が「XC40 Recharge」です。

 「C40 リチャージ」の競合車となるのは、テスラ「モデルY」やフォード「マスタング・マッハE」となるでしょう。EPA(米国環境保護庁)の試算によると、その中で航続距離が最長なのがテスラです。バッテリーの種類によって距離は異なるものの、「モデル」の航続距離はおよそ303~326マイル(約488~525km)。「マスタング・マッハE」は、211~305マイル(約340~490km)となっています。

 肝心の「C40 リチャージ」ですが、75kWh のバッテリーパックを搭載しており、航続距離は210マイル(約338km)。他の2台から遅れを取っている格好です。価格の面でも、テスラ「モデルY」は5万3190ドル(約583万円)、43,995ドル(約482万円)の「マスタング・マッハE」と比べて高額。果たして「C40 リチャージ」の勝算やいかに?

 ちなみに、2021年秋にゲント(ベルギー)の工場で生産が開始され、アメリカ国内では2021年の第4四半期の納車開始が目標とされています。

Source / CAR AND DRIVER
Translation / Kazuki Kimura
この翻訳は抄訳です。