自社初の電動ピックアップトラックである、2023年型「F-150 ライトニング」の生産を2022 年4月上旬に開始したばかりのフォード。このクルマの米国環境保護局(EPA)による認定航続距離は、最長で約515キロにも達します。まさに新たなる10年期の指針となる、歴史的な第一歩を踏み出したフォード。ですがジム・ファーリーCEOによれば、フォードのEVトラックはどうやら他にも用意されているようです。

ミシガン州ディアボーンにフォードが設立した、EV専用製造施設であるルージュ・エレクトリック・ビークル・センターで催された「F-150ライトニング」の生産開始の記念式典で、ファーリーCEOの口から「これが唯一のEVトラックではない」という発言が飛び出しました。イベント終了後、アメリカのカーメディア「モータートレンド」がCEOに直撃取材を行い、「F-150ライトニング」とは全く異なるEVトラックの存在を確認しています。

▼「F-150 ライトニング」の紹介動画

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
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「新型トラックは、完全に別物と呼ぶべき1台です」と、ファーリーCEOは「モータートレンド」の取材に対して答えています。

そこで新型のEVピックアップの詳細については明かされていませんが、いくつか現実的な推測をすることは可能です。まずはすでに生産が開始されている新型フォード「レンジャー」を完全電動化した、「ライトニング」バージョンが考えられます。フォード「マーベリック」のEV仕様という可能性もありますが、こちらはすでにハイブリッド仕様が存在しています。

「フォードが新型EVトラックを計画している」と聞いたところで、特に驚くような話ではありません。と言うのも、同社はテネシー州スタントンの新工場に110億ドル超という巨大予算を投じ、EVとバッテリーに特化した施設を建造中なのです。おそらくフォードの次世代型EVトラックも、その工場で生産されることになるでしょう。「F-150 ライトニング」が、「F」シリーズ全体における電動化という大波の序章であることは明白と言えるでしょう。

Source / Road & Track
Translation / Kazuki Kimura
この翻訳は抄訳です。